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 ■ライフ日記
 
VOL.9

『大洗に入るまで』
投稿者 たあ坊(男)


 大学に入った頃(今からン年前・・・)から、何か新しいことがしたくなり、ふと、「ライフセーバー」という言葉を聞いた事がある。しかし、どのようにして情報を得れば良いのか分からなかった。(当時はインターネットが普及する前だった) 情報がなかなか入ってこなくて、あっさり断念。

 あれから歳月が流れ、ひとつの出会いが自分を変える。それは、進学の関係で東北地方へ引っ越しした時。たまたま教育実習で出会い友達になった人がライフセーバーとして海のパトロールに参加していたということ。
 しかし、しばらくして彼もライフセーバーをやめてしまったのだ。またしてもライフセーバーを始めるチャンスを逃してしまった。。。

 社会人になり、仕事をしていたある日、「ライフセーバー」という言葉が頭から離れられず、インターネットで検索する。いろいろ調べてみた。すると、「ライフセービングML」というものがあることを知る。まずは自分から動かなきゃ始まらないと思い、登録し、投稿してみた。また、同じ時にBACKWASH SURFLIFESAVING CLUB の存在、いろいろな場所で活動しているクラブがあるということも知る。MLへ投稿するとともに、BACKWASHの方へもメールを出す。

 しばらくしてMLを通して、代表の的場さんを含め数通の返事が来る。その後的場さんとよく相談させていただいた。その後、鎌倉の方でもライフセーバーとして活躍している人が力になってくれるというので、その人にも相談させていただいた。

 ライフセービングに関して、どのようなことをしているのかをも知りたくなっていた時、鎌倉の友人が入っているクラブの練習に混ぜてくれるということで、実際に行って練習させていただいたり、ビーチクリーンにも参加した。
 その後、彼が入っているクラブの友人からのアドバイスをいただき、僕でも受け入れてくれそうなクラブを探した。仕事を持っている今、「休日、フラッと気軽に立ち寄れるクラブがあると良いな・・・」と思っていたとき、頭に思い浮かんだのは「地元=茨城」。
インターネットで検索すると、「大洗SLSC」「鹿嶋LGT」「大竹SLSC」の3つが見つかる。早速メールアドレスを探し出し、それぞれメールを出した。

 1週間たっても返事がなかなかこなく、焦っていた。
 ようやく連絡が取れたのは2週間後。来たのは大洗SLSCだけ。他のクラブからは連絡なし。あきらめ半分で、メールのやりとりを続けていった。すると、行事があるのでその時にクラブを見学させてもらえるという事になった。
 「果たして、どんな活動をしているのだろうか・・・」
 「本当にみな、僕のことを理解してくれるのだろうか・・・」

 ますます不安は募っていった。
 見学日当日、私を待っていたクラブ員を見て、最初から度肝を抜かされた。それと同時に不安は崩れ落ちた。

 「○○○○,Welcome to Oarai! 」ホワイトボードにこんな言葉が書かれ、それを持って僕を待っていたのであった。(○は僕の名前。)
 ついでに、握手を求められた。その時、クラブ員の手の力強さ・温かさを感じた。

 「いきなりこんな歓迎受けたのは生まれて初めて・・・」
 しかも、初対面であるにもかかわらず、優しく、そして配慮もすごく良かった。

 活動場所に到着したときは、今夏のパトロールに向けてのバッジテストの最中だった。確かにクラブ員が、ランスイムランをしているところを目にした。
 その時の責任者とがっちり握手。ランスイムランを終えたメンバー達が次々と僕の所へ来る。握手のオンパレード。みんな温かくて、優しかった。

 しかも、バッジテスト終了後、昼食を一緒に取らせていただく機会が得られた。あまりたくさん話せなかったけど、その雰囲気から、大変活力のあるクラブだなという感じがした。

 最後にミーティングがあった。その時に代表から呼ばれ、「今夏のパトロールに参加したいのか?」と問われた。資格もない僕が出ても良いのだろうかという不安もあった。
「資格取らなきゃ・・・。その前に条件が・・・。」と困っていた時。
「資格はどうでも良いんだ。やりたい気持ちがあればそれでいい」という一言に気持ちが揺れ、結局は「はい。参加したいです」と。。。

 1回の見学だけであっさりと、クラブに加入を決め、今夏のパトロールに参加するとは思ってなかった。
 後になって分かったのだが、クラブからもらった新人説明会の資料の中に「バリアフリービーチ」という言葉が書いてあるところに目がとまった。障害者にも優しいビーチ。
 また、オーストラリアでは、障害を持っている人でもライフセーバーとして、活躍していることを知る。大洗はオーストラリアの「クナラ」というクラブと提携しており、その影響もあったのか、クラブ内でも障害者に対する理解が少しは浸透している。
 それを知ったときは驚きを隠せなかった。

 クラブに加入し、海練に何回か参加するようになってから、周りのクラブ員達がフォローしてくれるようになっていた。
 そして、チーフキャプテンからも、「今夏は(僕と)一緒にパトロールしたいっす!」とのメールが携帯に入ってくる。どうやら、耳が聞こえないというにもかかわらず、私を必要としてくれている。メールだけではなく、クラブ員の皆の顔からそう感じた。

 経験者の中には1年目は僕と同じ、資格を持たずにパトロールに参加し、パトロール終了後、ベーシックの資格を取った人もいた。その人もかなり協力的でよく相談に乗ってくれたりした。いろいろな経験を積んでいる人がいるんだなぁと感じた。

 今夏は20日程度、パトロールに参加した。その中で得られたことは、2度と味わえない内容だったと言えよう。
 こんな未熟な私を成長させてくれたのは、同期(同じ時に入った1年目セーバー達)の団結力、そして、私をフォローしてくださった、クラブ員の協力。
また、クラブキャプテンを始めとする、社会人セーバー達。つまり、社会人としての経験談を含め、いろいろ勉強させていただいた。
 パトロール終了後、クラブ員達からいろいろな言葉をいただいた。その中でもクラブキャプテンから「○○○の加入は我々のクラブにとって良い刺激であった。・・・(以下略)」のメールをもらった。これが今でも頭に焼き付いている。
(○○○・・・クラブ内で呼び合う、僕のパトロールネーム)

 また、9月にライフセービング競技審判員(C級審判員)の資格を、今夏のパトロールに参加したメンバーと一緒に受講した。僕が受講するにあたり、キャプテン達がJLAに連絡し、配慮してくださり、その上に励ましてくださった。
 講習会当日、協会の競技委員長からも激励の言葉をいただいた。少しだけ勇気をもらった。サポートもあって、試験にも合格し、無事に資格も取得できた。

 パトロール期間が終わった後から、「目標」というものが少しずつ出てきていた。
 今までは「泳ぐこと」があまり好きでなかった。4泳法は泳げるのだが、「楽しい」と感じることはなかった。パトロールを終え、久々にプールに行って泳ぐと、「あれ?前までは25m泳ぐことさえ苦しかったのに、今は楽々泳げるようになっている・・・」
そう。パトロール期間中の朝練・夕練でのきついトレーニングが泳力、筋力をアップさせていた。
 今は「楽しんで」長い距離が泳げるようになってきている。来シーズン、時間があるときにベーシックを、いつかはアドバンス取ろうかなぁという目標も出来た。
(注:ベーシック・・・ベーシック・サーフ・ライフセーバー
   アドバンス・・・アドバンス・サーフ・ライフセーバー の資格のことを指す。)

 最後に印象に残った一言を2つ。
 
 「一期一会」

 辞書には「生涯にただ一度の出会い。」と書いてある。視点を変えてみれば、その時に起きた出来事は2度と起きることはない。じっと待っているよりは自分から行動を起こせば、新しい出会いが生まれ、その出会いが幅を広げてくれる。
 今夏のパトロールに参加し、ふと思った一言です。

 「鍛えれば鍛えるほど人に安心感を与え、強くなれば強くなるほど人に優しくなれる。」

 今夏のパトロールに参加した新人メンバーの1人が言った言葉。ある意味ずしりと重みのあった一言でした。パトロール期間中は「自分の体」が基本。つまり、体力など、総合的な力が求められる。それ故、オン・オフシーズンを通してのトレーニングを怠らないことの大事さを実感させられた一言でした。

 
 オフシーズンである今、来シーズンに向けてどのように、体を作っていくか。そして、資格を、いつ・どこでどう取っていくか。社会人である今、時間は限られている。それを有効に使いつつ自分のライフセービングスタイルを作っていこうと思う



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